治療院成功の定義とは

先日「成功したいんです!」とエライ直球を投げられました。投げてきたのはスカイプした鍼灸治療院を開業したてほやほやの先生。僕に相談してくれる先生って、こういう直球タイプは少ないんですね。もちろん僕自身がそういうタイプじゃないってのがあると思います。

そして、鍼灸師の先生ってどちらかというと、儲かるとか成功といった単語は使わない人が多いというのが僕の印象でした。でもこの先生は26歳という若さもあってグイグイ来る先生でした。

一通りこの先生のお話を聞いたところで、僕のほうから質問してみたんですね。「ところで、●●先生のおっしゃる成功ってなんでしょ?自分なりの定義とかありますか?」と。

すると、そこから急に言葉が少なくなって、もにょもにょと、やっとこさ出てきたのが「●●先生とか●●先生みたく分院を出すことだと思う」という言葉。

結局、僕のコンサル受けても求めているものは得られそうにない。ということで、お互いの考えが一致したので他をあたるということになりました。

 

成功なんて自分で決めろ

なにも今回相談してくださった鍼灸師の先生に文句が言いたいから書いたわけではありません。どちらかというと和やかにスカイプは進んだし、ブログへの掲載も快く許可してくださいました。ただ、今回は僕が提供できることと、その先生が求めていることが合致しなかったということ。

ざっくり言ってしまうと、この先生は、成功へと無理矢理でも導いてくれる人を探している。それがたまたま治療院コンサルタントだった。そしてたまたま僕のところに辿り着いた。

その先生が僕に言った言葉をそのまま借りると、「成功の定義も含めて全部言うとおりにしたいと思うので教えて欲しい」ということ。

そして僕はというと、便宜上治療院コンサルタントを名乗ってはいるけど、人を強い力で引っ張るなんて能力は持ち合わせておりません。ほんでもって、そもそもそんな関係を望んでいない。

そう、僕の考えは「成功なんて自分で決めろ」なんです。

ものすごーく使い古された陳腐な言い方になってしまいますが、他人の治療院経営での成功が、自分にとっての成功と同じではないはずなのです。当たり前なのに、勘違いしがちですが、成功なんて人それぞれ。

僕自身かつて、傍から見ればそれなりに治療院経営を成功させました。でもある程度上にのぼったときに気が付いたんですね。これ、のぼりたかった所と違うわ!って。世間的には成功かもしれんけど、自分にとっての成功では決してないことに気が付いた。

そういう経験があるからこそ、僕のところに相談に来てくれる先生には、考えてほしいのです。それって本当にやりたいこと? 上る階段、それで合ってる?って

特に若い先生には、ちょっとぐらい時間掛けてもいいから、考えてみれば?といつも伝える。それがその先生の治療家人生を、豊かにすると信じているからです。

 

自分に嘘をついていないか?

先ほども書いたように、今回の鍼灸師の先生を批判する意図はまったくありません。むしろ若いのにとてもしっかりされています。そして将来、たくさん稼ぐ治療院経営者になると思います。それぐらい勢いのある先生でした。

でもだからこそ、少しゆっくりになってもいいから、自分のやりたいことはなにかを、自分自身の頭ん中をほじくり返して考えてほしいなと思うのです。

人には認知的不協和という便利な心理があります。現実と自分の考えとの矛盾を解消するために、勝手に思いこむ心理が。例えばこんな実験があります。

Aグループには300円という安い報酬で単調で面白くない作業をさせる。
Bグループには30000円という高い報酬で単調で面白くない作業をさせる。
つまり、共に単調で面白くない作業をさせるけど、その報酬が違うという実験。

作業後この両グループに、作業は楽しかったですか?と質問をする。すると、楽しかったと答える人の割合はAグループのほうが多くなるそうです。

なぜこんなことが起こるのかというと、「安い金額」なのに「単調で面白くない」というのは相反することなので、自分の中で矛盾を起こしてしまうんですね。人はこの矛盾した状態がとても居心地が悪い。

そこで、どちらかを変えてその矛盾を解消する必要があるのです。ただ、この場合、作業をしたという事実は変えることができません。でも自分の感情を変えることは容易にできるので、その可能なほうの感情を変えて、「安いけど楽しかった」に変えてしまうそうです。

これは誰でも無意識に行ってしまう脳の癖です。だから、偉そうに書いている僕だって、さまざまな場面でこれをやってしまっているでしょう。

これを読んでいるあなたもひょっとしたらやってしまっているかもしれません。全然稼げていないけど、自分の好きなことをやっているから幸せだ。と、思いこもうとしている。なんてことを。

本心であればいいですよ。僕がとやかく言う問題じゃあない。でもなんか自分に言い聞かせているっぽい先生っているんですよね。じんどいことに耐えていれば頑張っている気分に浸れちゃいますから。

あなたが本当にやりたい治療院はどんなことですか? 自分に嘘ついていませんか? よーく考えてみてください。たとえそれに1週間費やしたとしても、僕は惜しくないと考えています。それぐらい大事なことだと思いますよ。

治療院集客経営講座、加藤でした

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