こんな整体院の問診票は今すぐ作り直せ

整体院の問診票は非常に優れたツールです。立地を武器に、飛び込み客を中心に癒しを提供している院は別として、普通の整体院であれば、問診票の記入にほとんどの方が応じてくれるからです。しかもたくさんの情報が得られる。

これが例えば、居酒屋ではどうでしょうか? 問診票のようにそう簡単に協力してはくれないでしょう。僕だったら間違いなく断る。居酒屋に限らず多くの業種で同じような状況のはずです。

でも整体院などの治療院は違います。なんの文句を言わずに普通に書いてくれる。それが整体院の問診票の優れた点。これを活用しないわけにはいきません。

こちらから整体院の問診票サンプル無料ダウンロードできます

 

問診票で得たい二つの情報

まず問診票には大きく分けて二つの要素があります。

  1. リピートなど経営に必要な患者情報を得る
  2. 治療に必要な患者さんの体の状態を知る

 

リピートに必要な情報を得る

1番に関しては、名前、住所、電話番号などがすぐに思いつくことだと思います。これらは患者さんに手紙や電話をする際には必要ですので、できるだけ知っておきたい情報です。

こういった郵送物や電話による患者さんとの接触は、必ずしなければならないことでありません。とはいえ、リピート向上や離脱防止に役立つことは確かです。そのため、必要な住所などは取っておくに越したことはありません。

 

治療に必要な情報を得る

2番の患者さんの体の状態に関しては、普通は問診時に患者さんの口から語ってもらうことが原則です。そうしないと本当の患者さんの体の状態というのが掴めない場合があるからです。

しかし、問診方法に自信がない。まだまだ問診スキルが未熟。単価が安く問診に時間を掛けられない。という先生は問診票を活用することで、それらを補ってくれるツールになります

特に保険中心の接骨院をされていて、問診や説明に長い時間を掛けることができない。でも自費治療もできるだけ受けてもらいたい。といった考えを持っているならば、問診票の活用で時短を目指すのはひとつの有効な選択肢です。

 

こんな整体院の問診票はダメだ

問診票でよくやってしまいがちな失敗があります。それをすることで、最初の段階でつまずいてしまう可能性があるので、できるだけそれを避けられるようにしましょう

整体院の問診票でよくやってしまう失敗は以下です

  • 記入欄が小さい
  • やたらと項目が多い
  • 自由記述の項目が多い
  • 高単価治療の選択をさせている

 

記入欄が小さい

記入欄が小さい問診票はわんさか見てきました。これは絶対にやめましょう。

小さい文字を書くことが苦手な高齢者などにとって、書く意思があったとしても物理的に書くことができません。高齢者ではないとしても、小さい文字を書くのは疲れます。場合によってはイライラすることもあるでしょう。施術前からそういった感情になることは、マイナスにあることがあっても、プラスになることはありません

また、小さいから書くのをやめよう。という選択をする人もいます。どの大きさにするのかの明確な決まりはありませんが、自分で記入してみて楽に書けるかどうかの確認は最低でもおこないましょう。

 

やたらと量が多い

問診票においてたくさんの情報が得たいからといって、やたらとたくさんの項目に答えてもらうことは、患者さんの負担になります。さきほど書いたように、施術前から患者さんを疲れさせて得なことはありません。

また、これも先ほどを同じ理由ですが、項目が多いと疲れてきて、答えが適当になってしまう恐れもあります。こうなってしまうと問診票を使うことが、むしろマイナスになってしまう危険すらあります

記入欄を大きくしたうえで、A4の両面に収まるぐらいまでがおすすめです。

とはいえ、中には何ページもの問診票を問題なく記入してもらっている整体院もありますので、あくまで目安とお考えください。患者さんの治療に対する真剣度が高ければ、たくさんあってもマジメに記入してくれる確率は高くなるようです。

たとえば生きるか死ぬかのガンの治療を受けるといった場面なら、真剣に漏らさず記入するはずです。でもこれが、そこまで重大な症状だと患者本人が自覚していない場合だと、「そこまで真剣に記入しなくてもいいだろう」と勝手に判断する人の割合が増えます。

自由記述の項目が多い

問診においては、「どうされました?」から始まり、オープンクエスチョンによって患者さんの言葉で自分の体の状態を語ってもらうことが大切です。そうしないと、患者さん本当の考えや、体の状態を把握することができないからです。

これは問診票においても同じで、本来であればオープンクエスチョンによって、患者さんに自由に記入してもらうほうが適切であるといえます。

でも、書くという行為はとても労力のいる作業です。また、会話での誘導がなければうまく患者さんの考えを引きだすことが困難な場合もあります。そしてなにより、これまで書いているように、患者さんの負担が増えてしまうのです。

そうなると、得たい回答ではなくズレた回答になってしまう。また面倒くさくなって書かなかったり、虚偽の内容を書いてしまったりする患者さんが現れてしまいます。

これを避けるために、問診票においてはできるだけ記述式の項目は少なくします。その代わりクローズドクエスチョンで、いずれかに丸をつければいい状態することをおすすめします。それにより、患者さんの負担を少なく、そしてできるだけ多くの情報を得られるようになります。

 

高単価治療の選択をさせている

整骨院などでよくやってしまうのが、患者さん自らに高額な自費治療コースを選択させてしまうケースです。自費治療を希望しますか?  といった項目を用意してしまう。これはダメな問診票の典型的な例。

その高額な自費治療コースがなんであるか、患者さんが十分理解できているのであればまだいいのです。でも普通は問診票を手渡された新規患者さんは治療コースについてよくわかっていません。

治療内容がわからなければ、自分が受けるべきかどうかもわからないのです

そのよくわかっていない患者さんに、「高額な治療を望みますか?」といった趣旨の質問をしても、望むとはなかなか意思表示できません。だってよくわからないものにわざわざ高い治療費を払うのは不安ですから。

なので、そういった高単価治療の選択は、たとえ時間が掛かったとしても問診や説明をしっかりしたうえで、こちらから提案するべきなのです。そうしないとまったくもって受けてくれません。

このダメダメ問診票のもっとも怖いことは、一貫性の法則が発動されてしまうことにあります

問診票で高額治療の提案をしてしまうと、その時点で患者さんは訳のわからないままその治療を拒否した状態になります。一旦こうなってしまと、その拒否をしたという事実が影響を与え、適切な問診や説明をしても、ぞの治療を受けてもらえる確率が下がってしまうことがあります。

そういった意味でも、情報が少ない状態で患者さんに高額治療を選択させるのはよくないのです。

問診票に頼り過ぎない

問診票は、患者さんの情報を得たり問診を補助したりするツールです。問診そのものをすべて代行してくれるものではありません。

冒頭にも書きましたが、便利なツールではあります。しかしクローズドクエスチョンによって、患者さんの本当の悩みや問題に到達できなくなってしまうという弊害も実はあります。そうなってしまうと本末転倒です。

なのでそれをカバーするためにも、問診はおろそかにせずにしっかり行ってください。問診票では患者さんの本当の姿を知ることができません。ましてやちゃんとした治療も問診抜きではできるはずもありません。

本来であれば患者さんの体の状態に関しては、問診票ではなく問診時に患者さんに自ら語ってもらうのが基本です。しかし、時間が足りなかったり、また問診スキルが低かったりするとそれがうまくいきません。

そういった方の補助ツールとして問診票はご活用ください。

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